出っ歯

出っ歯矯正

1.出っ歯を矯正治療で治す方法

1-1.ブラケット治療で出っ歯を治す

中学生以上の出っ歯を矯正治療で治す場合、見た目で出っ歯とわかるような方であれば抜歯をして、矯正治療を行うことが一般的です。抜歯をした部分を使って前歯を下げることができます。歯の表面にブラケットという器具を付け、歯1本、1本に力を加え、歯を動かしていきます。

金額は60万円~80万円程度です。その他に検査代3万円程度、処置料4,000円~5,000円程度がかかります。期間は2年~3年程度です。

1-2.舌側矯正で出っ歯を治す

ブラケットを歯の内側に付けて、出っ歯を治していきます。歯の表面に装置を付けないので、目立つことなく矯正治療ができます。舌がある内側に装置を付けなくてはいけないため、唇側にブラケットを付ける一般的なやり方より違和感は強くなってしまいます。期間と費用は一般的なブラケット矯正よりかかりますが、最終的にはキレイに治療をすることができます。

金額は100万円~120万円程度です。その他に検査代3万円程度、処置料5,000円~10,000円程度がかかります。期間は2年~3年程度です。

1-3.マウスピース矯正で出っ歯を治す

マウスピース矯正で出っ歯を治す場合、歯を大きく動かすことができないため、歯を抜かず、歯を小さく削ることによって出っ歯を治していきます。そのため出っ歯を極端に内側に入れることができないため、軽度の出っ歯か、ある程度まで治すことになります。

金額は70万円~80万円程度です。その他に検査代3万円程度、処置料5,000円程度がかかります。期間は2年~3年程度です。マウスピースの使用頻度によって期間は大きく変わります。詳しくは「マウスピース矯正/30代から60代の女性に人気の透明な歯列矯正」を参考にしてください。

2.出っ歯をブラケットで治す治療の写真

2-1.始めの状態

かなり出っ歯の状態が強く、下の前歯も上顎の歯茎に食い込むくらい深くなっています。また前歯はねじれています。将来、下の前歯が上の前歯を突き上げてしまい、上の前歯は現在よりも出っ歯になり、最終的にはグラグラして抜けてしまう可能性があります。詳しくは「見た目も重要!出っ歯を治した方がいい5つの理由と治療法」を参考にしてください。

図1

2-2. 上の歯を2本抜歯して治療開始

上の2本を抜歯して、その隙間を使って前歯を奥に下げてきます。歯の表面にブラケットという装置を接着剤で付けます。この写真では金属のブラケットを付けていますが、透明で目立たないなブラケットもあります。

ブラケットは最終的に歯から取り外すので、取れやすくできています。硬いものや粘着性のあるものは避けてください。取れてしまうと治療の期間が長くなってしまいます。

図2

 2-3.噛み合わせを上げる

噛み合わせが深いと上の前歯を奥に入れようとしても、下の前歯に当たってしまい動かすことができません。先に噛み合わせを上げて前歯を奥に入れる隙間を作ります。

矯正治療の痛みは歯を動かすためのワイヤーを入れて、3日間程が最も痛みが出やすい時期です。その間は出来るだけ軟らかいものを食べるようにしてください。また、どうしても痛い場合は市販の痛みどめをのんでください。詳しくは「歯科矯正の痛みについて知っておきたい4項目」を参考にしてください。

図3

 2-4.犬歯を先に奥に入れる

犬歯を奥に移動させています。犬歯は歯の中でも太くて長い歯です。先に犬歯を基準の位置まで移動させることによって奥歯を安定させます。

矯正治療中のトラブルでよくあるのはブラケットが取れてしまうことです。特に1番奥のブラケットが取れてしまうと歯茎にワイヤーが刺さってしまい、食事ができなくなってしまいます。そんな時は担当医に連絡して応急処置をするようにしてください。旅行中などどうしても治療にいけない場合は、出ているワイヤーを爪切りで切ってください。くれぐれも歯茎に傷をつけないように注意してください。

図5

2-5.前歯を内側に入れていく

前歯を内側に入れる隙間を作ってから移動をさせていきます。今まで奥歯や噛み合わせを上げる動きだったので、ここでは見た目にも大きな変化がみられ、かなり出っ歯が治ったのがわかります。

矯正治療で最も大変なのが歯磨きではないでしょうか。せっかく歯並びがきれいになっても虫歯だらけになっては意味がありません。ブラケットを境に上と下、歯と歯の間を丁寧に磨くようにしてください。また、フッ素は必ず使うようにしてください。装置を外したとき、歯並びも歯もキレイになることが目標です。詳しくは「フッ素塗布が虫歯を予防する効果と自宅でできるフッ素の使い方」を参考にしてください。

図7

 2-6.噛み合わせを安定させる

上下にゴムをかけ、しっかり噛み合うように整えます。ゴムは毎日交換し、24時間付けておきます。外すのは食事の時と歯磨きの時です。

ゴムは歯の移動の時も使うことがあります。使えば使うほど治療が早く終わるので、歯科医の指示通り使うようにしてください。使わない時間があると移動した歯がすぐに戻ってしまいます。

図8

 2-7.装置を外します

出っ歯がきれいに治ったところで歯の移動は終了です。ブラケット装置を外し歯の表面に残っている接着剤をきれいに落としていきます。今までブラケット装置が付いていたので外した後は違和感が残りますが、すぐに慣れてきます。

元の状態と比べると出っ歯がきれいに治っているのがわかります。今回の期間は1年半程度、一般的には2年~3年程度です。

図9

 2-8.リテーナーの装着

ブラケットを外した後、そのままにすると出っ歯は元に戻ろうとします。すべてが戻るわけではありませんが、噛み合わせが安定するまではリテーナーという取り外しの装置を使います。理想的に並んだ噛み合わせも多少動いたり、すり減ったりして噛み合わせがしっかりしてきます。詳しくは「今からが重要!矯正後のリテーナーが必要な理由/使用法と期間」を参考にしてください。

リテーナーを使用する期間は初めの一年半は24時間、外していいのは歯磨き、食事、プールなど水に入るときです。ブラケットを取ってすぐの時にリテーナーを長く外していると、歯が動いてしまい、リテーナーが戻らなくなってしまうこともあります。

図10

まとめ

出っ歯を治すことによって得られるメリットはとても大きなものです。将来、歯を失わないためにも矯正治療をお勧めします。

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